Sara Ohgushi, ND LM
Naturopathic Physician
and Midwife
 
  
 
 
 
 
 

母乳が一番!

文責  大串サラ ( 自然療法医・助産師 米国オレゴン州ポートランド )

質問 : わたしの友達は授乳するととても痛いし母乳が十分になかったので今では乳児用ミルクにしていると言っています。わたしももうすぐ赤ちゃんが生まれるのですが、母乳って本当にいいものなのですか?

答え : オレゴン州福祉サービス課では次のように言っています。

「母 乳は赤ちゃんを栄養、免疫、感情の面ではぐくむための正常で自然な方法です。」「栄養、病気の防止および認知発達において母乳と同じレベルに達することは 人工的な乳児用ミルクその他のベビーフードでは不可能です。」「母乳はその他全ての乳児用食品の比較の基準となるものです。」

母 乳は赤ちゃんにとって完全な食べ物であり、おっぱいをあげることは赤ちゃんやおかあさんはもちろん、世界全体にとってもすばらしいことです。母乳で育った 赤ちゃんはIQが高く、アレルギー、喘息、中耳炎が少なくて、さらに疝痛やもっと重い消化器系の異常、SIDS(乳児突然死)、脳膜炎、肺炎、若年性糖尿 病、肥満なども少なくなっています。

母乳で授乳しているおかあさんは赤ちゃんと気持ちが通い やすく、乳癌、骨粗鬆症の可能性が減り、産後すぐまた妊娠する可能性が少なくなるほか ( それでも避妊はするべきですが ) 、妊娠で増えた体重の減少が早くなります。最初の一、二週間のあとは母乳の方が簡単で、ご家族もよく眠れます。

世 界的に見ても、母乳にすればごみの量が減るとともに、乳児用ミルクの生産に必要なエネルギーも節約できます。米国においては、母乳の率が公衆衛生局長官の 推奨するレベルまで上がると、政府は乳児用ミルクの助成金だけで最低36億ドル節約できます。医療費の節約は言うに及びません。第三世界においては、母乳 を飲まない赤ちゃんは水が汚れていたり、乳児用ミルクが高いので過度に薄めて飲ませたりするために死ぬことが良くあります。そして一般に、より賢くてより 健康な人々が増えるのは世界にとっていいことです。

ほとんどのおかあさんは母乳で十分に授乳 する能力を持っていますが、最初に赤ちゃんがうまくお乳を吸えるために指導を必要とする場合が多いです。おっぱいをあげることは自然なことですが、多くの 女性は子供の頃に他の人がおっぱいをあげているところを見ないで育っているので、学習が必要です。新生児も乳の吸い方を学ぶ必要があります。良い姿勢で おっぱいをあげれば乳首の痛みを防ぎ、赤ちゃんが効率的にお乳を飲めるようになります。誕生後の一時間ほどの間、たいていの新生児は目が覚めていて、おっ ぱいを飲みたいというそぶりを見せます。ビタミンKの注射とか足型取りとかは後にして、この機を逃さず授乳を試みるのが大事です。赤ちゃんはその後数時間 眠り、次の日も眠たがるかもしれませんが、2,3時間おきに起こしておっぱいをあげるべきです。一般に、一日に8~12回、いつでも欲しがるとき、あるい は1時間半~3時間おきにおっぱいをあげるようにしてください。

最初に出てくる母乳は初乳と 呼ばれています。量は少ないですが、抗体をたくさん含んでいて、新生児を多くの病気から守ります。また、初乳は新生児がはじめて消化するために最適な食べ 物になっています。普通の母乳は3日目ごろから出てきます。ときには母乳がどっと産生されるために乳房が張って痛むことがあります。頻繁におっぱいをあげ て、熱いシャワーを浴び、母乳を絞り出すことで圧力をやわらげることができます。この状態は1~2日で過ぎ去ります。

赤 ちゃんが十分におっぱいを飲んでいるかどうかを知るには、おしっことうんちを調べるのがいい方法です。最初の2,3日、赤ちゃんは一日に1~4回おしっこ し、数回胎便を出します。胎便は赤ちゃんの最初のうんちで、硬めのタール状です。それから便はやわらかくなり、緑色になって、母乳が本格的に出始めると鮮 やかな黄色のやや水っぽい「コッテージチーズとマスタード」のような便が2~5回出ます。この便は不快な匂いがしません。これは母乳の利点の一つです。

最初の 4 ~ 6 週間は人工的な乳児用ミルクと人工乳首 ( おしゃぶりなど ) を使わないように努力してください。これは母乳の量を確立するためと、本物の乳首と哺乳瓶ではミルクの出方が違うために赤ちゃんが混乱してむずかるのを避 けるためです。その後必要に応じて哺乳瓶(理想的には母乳入り)を使ってもそれほど問題にはならないでしょう。職業を持っているお母さんも多くはおっぱい をあげ続けていて、赤ちゃんとの絆を保つのに役立っています。働くお母さん用に、使いやすくて効率的な携帯母乳ポンプも入手可能です。

母 乳による授乳を成功させるためには、妊娠中に参考になる本を読んだり、クラスに出席するのがいいでしょう。多くの病院がクラスを提供しています。 La Leche League (母乳の会)は母乳の経験が豊かなおかあさんたちが指導する月例会を開催している非営利団体です(ポートランド支部の電話番号は 503-282-9377 )。

自宅出産の助産婦、自然療法医、そしてときには doula( 病院出産のサポート ) として、私はおかあさんがうまく赤ちゃんにおっぱいをあげられるように一生懸命お手伝いしています。ほとんどの病院には認定授乳コンサルタントがいます。 看護婦が頼りにならないときは授乳コンサルタント(lactation consultant)をリクエストしてください。退院して自宅に戻ってからも外来として病院の授乳コンサルタントに会えるかもしれません。ポートランド 近辺なら、授乳コンサルタントの家庭訪問やポンプのレンタル・販売を扱っているBeyond Birth(503-232-2229)に電話することもできます。あるいは、 La Leche League ( ポートランド支部 503-282-9377) または Nursing Mother's Counsel( ポートランド支部 503-282-3338) に電話すればボランティアの経験豊かな母親たちの知恵が借りられます。

「赤ちゃんはおっぱいを飲むように生まれ付いています。」

これは National Breastfeeding Awareness Campaign ( 米国母乳意識キャンペーン ) のスローガンです。

注記 : 本稿は直接的な医療アドバイスの代わりにはなりません。詳細については大串サラ( sao@imagina.com ) までお問い合わせください。また、電話( 503-703-7825 )で予約することもできます。 ドクター大串は自然分娩の助産婦の資格も持っていて、妊娠、出産、産後の全てにわたるお世話をいたします。自然療法医として、小児科を含むファミリーケア もいたします。オフィス: 2207 NE Broadway,  Suite 200(予約制)

 

 


   
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