Sara Ohgushi, ND LM
Naturopathic Physician
and Midwife
 
  
 
 
 
 
 

なぜ自然分娩がいいのでしょうか?

文責  大串サラ(自然療法医・助産師 米国オレゴン州ポートランド)

質問:最近は硬膜外麻酔が簡単にできるのに、どうして自然分娩をやりたい人がいるのですか?

答 え:時と場合によっては人為的な介入が適切なこともありますが、一般的にいって、自然で正常な分娩にいったん介入すると、それをきっかけにしていわゆる 「介入のなだれ現象」がおきやすいのです。硬膜外麻酔をすると、たとえば母体の血圧が下がったり、胎児の心拍数が下がったりすることがあります。硬膜外麻 酔は陣痛を遅くすることがあり、このためにピトシンの静脈注入を増やして陣痛を刺激する必要が生じたりします。このために妊婦はベッドから出られなくな り、お腹に2つのモニターを装着し、片腕には静脈注入の針、片腕には血圧計のバンドという具合で身動きができにくくなります。また、硬膜外麻酔でよくある 副作用として妊婦が発熱して、産後の赤ちゃんの精密検査(血液採取など)が増え、ひいては入院期間が長くなったりもします。妊婦は陣痛を感じられなくなる ので、いつ押すべきか指示を受ける必要があります。このため、赤ちゃんを押し出すことがむずかしくなり、吸引摘出器や鉗子の使用、あるいは帝王切開の可能 性が増えてきます。麻酔医は硬膜外麻酔が安全だと言いますし、たしかに胎児に直接影響する他の薬剤に比べれば安全ですが、殆どの妊婦および胎児にとっては 自然分娩がもっとも安全です。

ありがたいことに、女性の身体はどうやって赤ちゃんを産めばよ いかを良く知っています。何百万年もの間、無数の女性たちが赤ちゃんを生んできましたが、硬膜外麻酔が可能になったのはつい最近です。分娩が簡単だといっ ているわけではありません。多くの女性にとって分娩は簡単どころではありません。私自身、自然分娩を二度経験し、5年近く分娩に立ち会ってきた経験から 言って、多くの女性は出産プロセスのある時点でもうだめだと感じるものです。しかし、多くの場合そのすぐ後で分娩は終わり、妊婦はすばらしい安堵感を経験 すると共に最高の贈り物である赤ちゃんを手にすることができるのです。この違いは自力で山に登るのと、ヘリコプターで山頂に行くことに喩えることができま す。山頂からの見晴らしはどちらにしてもすばらしいですが、重要な差異もあります。陣痛の最中には自信をなくすことがあっても、後になって自然分娩をしな ければ良かったと思う女性はあまりいません。多くの女性は自然分娩の経験によって自分の個人的な限界を越えたと感じ、そのことで力づけられます。例外は、 硬膜外麻酔をするつもりでいて、しかしもうタイミングが遅すぎるといわれた場合です。その場合妊婦は自然分娩をやりぬく心の準備が整っておらず、周囲の人 々のサポートも欠けています。

周囲の人々からのサポートにより、とても効果的に痛みが和らぎ ます。配偶者のサポートはもちろん重要ですが、男性にとってこれは初めての体験であることが多く、また愛妻が苦しんでいるのを見るのはつらいかもしれませ ん。非医療的に陣痛をサポートする方法を心得た女性(英語で doula と呼ばれます)がつきっきりでサポートすることにより、医療的な介入を減らすと共に出産に関する妊婦の満足度を増やすことができることが調査により示され ています。 具体的には、硬膜外麻酔の使用が60%減少、ピトシンの使用が40%減少、帝王切開が50%減少、そして陣痛開始から出産までの時間が25%減少します。 医師や看護婦は出産の間に何度か交替する可能性があり、また妊婦が今まで見たことのない人々であることが多いのに対して、doulaは出産の間中ずっと替 わらないのが普通です。doula(デューラと発音)については www.dona.com および DoulaSearch.com を参照してください。

多 くの低リスクの妊婦にとって、助産婦の立会いによる自宅出産は安全で、心強く、医療的介入の少ない出産方法です。米国には数種類の助産婦がいて、それぞれ 異なるトレーニングを受けています。電話帳のイエローページの「midwives」の欄でみつけることができます。私自身、自然療法医であると同時に自然 分娩の資格も持っています。そして、低リスクの妊婦の方たちの出産前の健康診断、出産および産後のケアを提供してます。通常は自宅出産ですが、Birth Centerでの出産も行います(病院での出産の場合は私が 医療 担当者になることはできません)。自宅でもBirth Centerでも、浴槽につかると陣痛をしのぎやすくなりますし、水中出産はすてきな経験です。また、私のオフィスで小児及び女性のケアも提供していま す。また、病院で出産される(特に日本人の)女性のdoulaを引き受けることもあります。出産を控えたカップルにはさまざまな出産方法のオプションにつ いて無料でご説明いたします。

注記 : 本稿は直接的な医療アドバイスの代わりにはなりません。詳細については大串サラ( sao@imagina.com )までお問い合わせください。また、電話( 503-703-7825 )で予約することもできます。 オフィス: 2207 NE Broadway,  Suite 200 (予約制)

 

 


   
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